新潟県〜山形県〜秋田県
秋田県にかほ市象潟町の川袋集落を流れる川袋川は、県内で鮭の遡上数が最も多い川です。
秋深まる頃、産卵のために母なる川へ戻ってくる鮭。由利海岸の沖合いでは定置網による鮭漁が始まります。
川袋川では、昭和40年から鮭の保護、及び増殖のため、ふ化放流事業を開始しました。
現在、約40名の組合員により年間1万数千匹の鮭を捕獲し、春の稚魚放流に五百万匹を目指すふ化放流事業を行なっております。
鳥海山の伏流水がもたらす川袋川は、河口でも川幅が3メートル足らずで、川というよりも用水路といった小川です。
河口から鮭を捕獲するヤナ場(魚を捕るための仕掛け)までは、わずか300メートルほどの距離しかない川で、県内12河川で捕獲される鮭総数の約半数を川袋川が占めています。
遡上の最盛期(例年10月下旬から11月上旬、但し年により変動があります。)ともなれば、川が黒い魚体で埋めつくされることもあります。
ゆり郷の人々にとっても鮭は古くから特別な魚であったようです。
由利本荘市矢島町では、7ヶ所から鮭の姿が刻み込まれた文刻石(サケ石)が発見されています。
これは、鮭の神秘的な回帰性、死を覚悟して上流を目指す鮭の特性から、縄文人は、鮭を神に近い生きもの、神に供える食べ物として崇め、そして、毎年回帰してくれる鮭に感謝して石に姿を刻み込んだものと考えられており、縄文時代から人と鮭とは深い関わりがあったことを物語っています。
回帰する鮭の中には、川を遡上する前に定置網漁で沖どりされる鮭も少なくないとみられます。
さらに、河口の汽水域(海水と真水が混じり合う場所)では、長い旅を経て、海水から真水への順応と卵の成熟を待つ鮭の姿を見ることができます。
【参考文献 秋田県由利振興局発行「旬!ゆり郷VOL.9 2008秋号」】
毎年鮭が溯上する10月から11月になると、総合学習で訪れる小学生で賑わいます。特に、中学生による「1日鮭作業体験」が人気を呼んでいます。
川袋川は他の河川と異なり、河口から採捕場までの距離がわずか350メートル程と短く、海に近いうえ、川幅も用水路並みと狭いため、溯上する鮭が手にとるようによく見えるのが特徴です。
詳しい内容につきましては、川袋鮭漁業生産組合ふ化場にお問い合わせください。
川袋鮭漁業生産組合ふ化場 Tel0184-46-2634