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新庄~羽黒山~鶴岡
ルートマップ


古口-清川-羽黒山(出羽三山)
 本合海から舟に乗った芭蕉主従は、古口でさらに舟を乗りかえ清川に向かいます。清川は最上川舟運の重要港で、庄内藩の関所がありました。清川で舟を降りた主従は、一路羽黒山に向かいます。川岸の関所跡(現清川小学校裏)に「五月雨を 集めて早し 最上川」の句碑があります。

■清川 句碑
句碑:  “五月雨を 集めて早し 最上川”
清川 句碑 清川 句碑 清川 句碑


歩こう
現在の清川から羽黒山に向かうルートは二つあります。芭蕉の歩いた通り狩川から入るルートと、立谷沢川の川沿いに遡って科沢から入るルートがあります。車だと距離的には科沢から入るルートがお薦めですが、なだらかな山の麓に沿って走る狩川から羽黒に至る道も、なかなか味わい深いものがあります。庄内平野の東の端から西側に広がる田園風景を望むように走り、夕暮れ時には庄内平野の落日を堪能できます。
清川   酒田から30分
  JR 陸羽西線清川駅下車(JR羽越線余目駅から約15分)

清河八郎
■清河八郎記念館
幕末の志士清河八郎の生れ故郷です。清河八郎は、幕末の動乱期に維新の魁となった人物で、京都で暗殺されるまで尊王攘夷の行動派として活躍しました。
清河八郎記念館では清河八郎縁の資料を展示しています。
アクセス
  山形新幹線新庄駅から37km 車35分<国道47号経由>
鳴子温泉から12km 車15分
  JR 山形新幹線新庄駅より陸羽東線経由 所要時間約40分
JR陸羽東線堺田駅から0.7km 徒歩3分


ドライブルート
清川 車 羽黒山 車 月山8合目
国道47号線・県道46号線
22km 30分
月山公園線(山岳道路)
20km 50分



羽黒山-月山-湯殿山
 旧暦6月3日芭蕉主従は、狩川を経由して羽黒山に入ります。弟子の図司呂丸に導かれ、羽黒山中の南谷別院に案内された芭蕉は、ここで大変な歓待を受け、計7泊することになります(内1泊は月山山中で)。翌4日には、羽黒山別当代の会覚阿闍梨に会い、早速俳諧の興行が催されました。ここで「有難や 雪をかほらす 風の音」の句を残しています。(風の音は、推敲の後本編では“南谷”に変えています)。さらに阿闍梨に請われて羽黒山中興の祖天宥法印への追悼文を書きましたが、そこで「其の玉や 羽黒にかへす 法の月」と一句詠んでいます。
 明くる6日、主従はいよいよ月山に向かいます。強力(ごうりき)と言われる案内人に導かれ息も絶え絶えに苦労の末月山の頂に至ります。月山は芭蕉が登った山々の中では一番高い山で、ここで一泊しています。翌日さらに湯殿山まで足を延ばし、出羽三山踏破を成功させています。
芭蕉は三山巡礼の句を求められて次の三句を詠んでいます。
   “涼しさや ほの三か月の 羽黒山”
   “雲の峰 幾つ崩れて 月の山”
   “語られぬ 湯殿をぬらす 袂かな”

 【フーイズ 図司呂丸?:本名近藤左吉。鶴岡市鳥居町の庄内藩士図司家の出身で、羽黒町手向に移り住み山伏の摺り衣を染める染屋を生業としていました。俳諧の道でも羽黒俳壇の雄として既に名を成していました。(羽黒観光協会の説明文より抜粋) 江戸にいるはずの宗匠芭蕉が突然来訪したことに驚き喜び、大石田の高野一栄からの添状を羽黒山本坊に届けたり献身的に主従の世話をします。この呂丸が、芭蕉の滞在中に芭蕉の俳諧に対する考え方やあるべき姿、風雅への想いなどを聞き書きしたものが「七日草」として残っていますが、このあたりで「不易流行」の考え方がようやくまとめられたと言われています。呂丸はその後芭蕉を訪ね旧交を温めていますが、芭蕉の教えを忠実にまとめ、蕉風俳諧を羽黒の地ひいては庄内の地に根付かせた功績は大きかったといえます。芭蕉も呂丸には目をかけていた様で、呂丸が京都で客死した時は多いに嘆いたと伝えられています。】


歩こう
 出羽三山は羽黒山、月山、湯殿山の三山のことを言います。羽黒山はJR鶴岡駅から車で30分程度です。マイカーの方は麓にあるいでは文化記念館付近にある駐車場を利用し、随神門から石段(2,446段)を歩いて登ることをつよくお薦めします。時間にして約40分から1時間程度です。参道の両脇に並ぶ杉の大木を眺めながらゆっくり歩けば、どなたでも登れる歩き易い参道です。森林浴にも絶好です。自動車道もありますので、もちろん車で頂上に行くことも可能です。帰りはバスでもそのまま徒歩でもオーケーです。
 


■参道解説
 随神門をくぐるとすぐ継子坂(ままこざか)の下りになります。少し急ですが、さほどの距離ではありません。下り切るとすぐ朱色が鮮やかな木製の太鼓橋が見えてきます。「須賀の神橋」といい、昔、三山登拝の前に水垢離をとり身を清めた祓川の、渡し橋となっています。右手前方に見えるのは須賀の滝と言われ、羽黒山中興の祖天宥別当が築造したものです。
神橋 祓川
神橋
祓川
 さらに歩を進めると、左前方に爺杉が見えてきます。樹齢1千年以上あり、特別天然記念物羽黒山杉並木の中心的存在です。国宝羽黒山五重塔は、この爺杉の近くで、参道から少し奥まったところに貯立しています。
爺杉
爺杉
 山頂までの間、2,446段の石段や石畳がありますが、全行程の中で3ヵ所ほど坂のきつい場所があります。一の坂、二の坂、三の坂と言われる急坂で、特に二の坂は別名油こぼしとも言われる最大の難所となっています。また、三の坂に入る途中に南谷別院跡に向かう脇道があります。芭蕉が宿泊した南谷別院は、当時は相当の大伽藍だったようですが、今は焼失してその姿をみることはできません。庭園跡や心字池、礎石のみを残すばかりです。しかしながら、往時を偲ばせるに充分な雰囲気が残っています。
南谷
南谷
 山頂には、月山、羽黒山、湯殿山の三神を祀っている三神合祭殿があります。すぐ前にある池は鏡池と呼ばれ、平安、鎌倉期等の鏡が多数発掘されました。その一部が同じ山頂にある歴史博物館に展示されています。
 羽黒山参道は、全山杉木立の中にあります。随神門から合祭殿まで石段を歩くことは、一言で言えば、羽黒の霊域を肌で感じながら踏破するという感覚でしょうか。真夏でも清涼感にあふれるこの参道は、ぜひ歩いていただきたいお薦めのコースです。二の坂茶店で、石段の踏破認定証を発行していますので記念にどうぞ。
石段 石段 石段
石段
石段
石段

羽黒山参道

随神門
■随神門
車:JR羽越線鶴岡駅 車30分(バス40分)

羽黒山五重塔
■国宝 羽黒山五重塔
森閑とした杉木立の中にひっそりと佇む姿は、見る者の魂に何かを語りかけてくるような印象があります。
素木造り、柿葺きで高さ29.4m。 承平年間(931年~)、平将門創建と伝えられています。

合祭殿
■合祭殿
萱葺屋根の高さ約28mの威容を誇る出羽三山神社合祭殿。月山、羽黒山、湯殿山の三神を祀っています。萱葺屋根の建築物としては東北最大級のもので、茅の厚さは2m、隅は3mにも達します。屋根の面積は600坪にもなり、これを東側、西側と4分割し、4年でひとつのサイクルで修繕が終わるようになっています。本殿は文政元年の竣工当時のままです。

大鐘
■建治の大鐘と鐘楼堂
建治元年(1275年)、北条時宗が蒙古の退散を羽黒の霊威と称えて寄進した日本で3番目に大きい大鐘。鍾楼堂は最上家信が元和4年(1618年)に創建したものです。山頂の社務所前にあります。

斎館
■斎館
羽黒山参籠所。元禄年間に再建され、現在は参拝客の食事処、宿泊所となっています。ここで出される精進料理は、味わい深い逸品。特に“胡麻豆腐”は絶品です!ぜひご賞味あれ。


ちょっと一服
精進膳
■精進膳
斎館で出される精進膳は、芭蕉が羽黒山に立ち寄った時にも食していたかもしれません。豊富な山菜やキノコ類を中心にしたメニューはとてもヘルシーで、ある意味一流料亭でも味わうことのできない贅沢な膳かも。


芭蕉 胸像
■芭蕉 胸像
山頂鳥居そばの手水場付近にある芭蕉像です。
夏の涼しげな姿が印象的です。


ドライブルート
鶴岡駅 車 随神門 徒歩 五重塔 徒歩 山頂
県道47号線
30分
12分
(徒歩)
40分
(徒歩)
      車
15分
 


歩こう
 月山は、八合目まで車で行くことができます。そこから月山頂上までは徒歩で約2時間の行程です。かなりのボリュームですが、初級者でも充分登られます。湯殿山には、湯殿山神社側から湯殿山に登ることも、月山山頂から直接湯殿山側に降りることも、どちらも可能です。ただ、2つの山を縦走するにはそれなりの準備が必要です。近年、年配のハイカーが増えています。

月山山頂
■月山山頂
月山8合目弥陀ヶ原湿原は高山植物の宝庫。
ここから望む鳥海山は格別です。
湯殿山
■湯殿山
出羽三山の奥の院といわれています。
“語るなかれ”の戒律により、芭蕉も“語られぬ 湯殿にぬらす 袂かな”の句を詠んでいます。
アクセス
  鶴岡駅から国道112号線経由 約50分


いでは文化記念館
■いでは文化記念館
出羽三山の歴史や羽黒派修験道の特徴、文化を伝えるため建てられた資料館&博物館。出羽三山の祭事や山伏の修行の様子などを映像や資料で紹介しています。
アクセス
  JR羽越線鶴岡駅 車30分(バス40分)

玉川寺
■玉川寺
鎌倉時代(建長3年:1251年)、道元禅師の高弟了然法明禅師の開山と言われている古刹。別名花の寺とも呼ばれ、九輪草の純群落など様々な花が咲き誇ります。古庭園として国の名勝に指定されています。
アクセス
  JR羽越線鶴岡駅 車25分

松ヶ岡史跡
■松ヶ岡史跡
松ヶ岡開墾場は、明治維新の後旧庄内藩士が切り拓いた土地。士族の授産事業として養蚕が取り入れられ、現存する蚕室に往時が偲ばれます。近年直木賞作家藤沢周平原作の海坂藩ものの映画ロケ地ともなり、そのロケセットを保存した記念館が人気を博しています。
旧蚕室を利用した蕎麦処、陶芸教室、美術ギャラリー等も人気の的です。緑に溢れた環境の中で、ゆったりとした時間が流れる、そんな癒しのひとときがここにはあります。
アクセス
  JR羽越線鶴岡駅 車20分



羽黒山-鶴岡
 6月10日、芭蕉は羽黒山に別れを告げて鶴岡の長山重行邸に向かいます。出羽三山詣では今回の旅の大きな目的の一つでもありましたが、月山・湯殿山への山行はさすがに負担が大きく相当の疲れが残ったようです。そのせいか食欲が進まず、長山邸ではお粥を食べています。その時の食事に出た小茄子(民田茄子)の風味が忘れがたく、その後の句会で“めづらしや 山をいで羽の 初茄子”の句を詠んでいます。
 長山重行は禄高百五十石、庄内藩・酒井家の家臣で、江戸勤番の時庄内藩下屋敷が深川の芭蕉庵の近くにあったことから、芭蕉とはかねてから面識があったとおもわれます。長山邸には3泊しますが、体調があまり優れなかったせいか歌仙も2度開いたにとどまっています。


ちょっとお勉強
 芭蕉の持病?:芭蕉はもともと虚弱体質だったようですが、巷間彼の持病として有名なのは「痔疾」。相当の重症だったと言われています。その他、胆石症からくる胃痙攣も悩みの種だったようです。それにしても、医学の発達した現代でさえ我慢するのが辛いと言われているこうした諸症状に耐えながら旅を続ける執念には、ただただ圧倒されます。
 因みに芭蕉の死因は諸説ありますが、「泄痢」と考えるのが一般的のようです。激しい下痢症状で脱水状態になったのでしょうか。またそれは毒茸による食中毒が遠因とも言われていますが、いずれにしても激しい下痢や発熱に襲われたようです。


長山邸 句碑
■長山邸 句碑
“めづらしや 山をいで羽の 初茄子”の句碑があります。

日枝神社 句碑
■日枝神社 句碑
同じく、“めづらしや 山をいで羽の 初茄子”の句碑があります。

乗船場所
■乗船場所
ここから舟で酒田に向かいました。

民田茄子
写真提供:おいしい山形推進機構
■民田茄子
芭蕉が食した初なすびは、この民田茄子です。小ぶりのしゃきっとした食感が魅力の、鶴岡の在来野菜です。



ドライブルート
羽黒山 車 鶴岡 車 酒田 車 象潟
県道47号線
30分
国道7号線
25km 40分
国道7号線
40km 60分


歩こう
 羽黒山から鶴岡までは車で約30分程度の道のりです。鶴岡は旧庄内藩の城下町で、こじんまりとした佇まいながら随所に歴史を感じさせる風情が特徴です。直木賞作家藤沢周平の生まれ故郷であり、よく彼の小説の中に出てくる海坂藩のモデルとなっていると言われる町でもあります。鶴岡城址を中心とした街区はまさに城下町のそれであり、お濠のある風景は周囲の町並みと調和してどこかしっとりとした味わいを演出しています。街のいたるところに“海坂藩”の面影を探すことができます。
 湯野浜・湯田川をはじめ温海温泉、由良温泉など周辺には昔から温泉地が点在し、いで湯の里とも言われています。因みに山形県は、全ての市町村に温泉が湧出しています。
鶴岡:庄内藩14万石の城下町です。

鶴岡公園
■鶴岡公園
酒井家が庄内藩主として約250年来居城とした「鶴ヶ岡城」跡。現在は荘内藩酒井家の藩祖忠次公、二代家次公、三代忠勝公、九代忠徳公を祀った荘内神社があります。神社本殿は、明治維新後に取り壊された鶴ヶ岡城本丸址に出羽庄内の鎮守として創建され、地域の守り神と尊崇されています。

藩校「致道館」
■藩校「致道館」
庄内藩の士風刷新を目的に建学された藩校です。

致道博物館
■致道博物館
庄内地域の貴重な文化財を保存、公開している博物館です。

丙申堂
■丙申堂
鶴岡の豪商風間家の旧宅です。

大宝館
■大宝館
大正天皇の即位を記念して建てられた擬洋風建築。
現在は鶴岡が生んだ先人たちの偉業を伝える資料館となっています。

だだちゃ豆
■だだちゃ豆
今や全国区の枝豆の王様。
芭蕉も食した!?


泊ろう
庄内の3名湯です。
※当サイトの観光詳細情報をどうぞ。
鶴岡市観光連盟 URL:http://www.tsuruokakanko.com
湯野浜温泉 湯田川温泉 温海温泉
湯野浜温泉
湯田川温泉
温海温泉

湯野浜温泉 湯田川温泉 温海温泉
湯野浜温泉
湯田川温泉
温海温泉




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